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高齢者のQOLを低下させる3つの原因とは?

様々なストレスがQOLを低下させる

QOLは満足のいく生活や自分らしい人生を送っているかどうかを判断するときに用いる言葉です。しかし、身体的なストレスや精神的なストレス、社会的なストレスが原因で低下することがあります。

様々なストレスがQOLを低下させる

QOL低下の原因「身体的なストレス」

年を重ねると運動機能が低下していくのは自然なことですが、足腰が弱くなったり足元がおぼつかなくなったりなど、自分の身体が思うように動かなくなってしまうことに悩む人も少なくありません。また、高齢になればなるほど病気のリスクも高まるため、慢性的な持病を抱え、薬に頼らざるを得ない生活になる可能性もあります。高齢者は運動量だけでなく活動量も低下するため、身体機能や認知機能が低下したり、生活習慣病を発症したりする場合もあります。身体機能や認知機能が低下すると食事の摂取量も低下してしまうため、低栄養になって循環機能が悪化する、栄養が偏って生活習慣病を発症する、などの健康被害が出る恐れがあります。そうなるとADLが低下し、結果的にQOLの低下も招いてしまいます。

QOL低下の原因「精神的なストレス」

年を取ったことを実感したり、慢性的な病気で薬に頼らざるを得なくなった際に不安や嫌悪を感じてストレスをためてしまうこともあるかもしれません。過度のストレスは心の健康を害してしまうため、生活への意欲や関心が低下し、楽しみや充実感が得られなくなるためQOLの低下につながってしまいます。
また、「いざというときに頼りになる相手がいない」「友達や家族とコミュニケーションが満足に取れない」など人間関係に対する問題から精神的なストレスが生じることもあります。

QOL低下の原因「経済的なストレス」

「収入が限られているが生活できるだろうか」「病気になったら治療費を払えるだろうか」などの経済的な不安もQOLが低下する原因のひとつです。1人暮らし世帯の高齢者が増えている今、経済的な不安を抱えている人も少なくありません。毎月の収入が多いほど幸福感が高いという調査結果もあることから、将来に対する不安を感じている人がいかに多いかが分かります。

QOL維持の必要条件

これらのことから高齢者のQOLを保つためには、「高齢者本人が健康であること」「ある程度の経済水準があること」「近所に一緒に過ごす友人がいること」「物事に対する意欲や関心があること」が必要であることが分かりました。つまり、健康状態や経済状態、生活環境について充実感が得られれば、QOLの低下を防ぎ向上させることが可能になる、ということです。